類は友を呼ぶ
2
グシャグシャになったページが開かれた本の傍らでは、今だに先輩が机に俯し
『この世の終わりだ!地球滅亡どんと来い!』
などと叫び、なおも立ち直れない状況
「先輩、大丈夫ですか?」
「大丈夫な訳ねぇ‥分かるか?ドムだぞ!あのアムロを苦しめた黒い三連星のジオン軍誇るモビルスーツが‥
DVDのプレミアムだったのにィィィィィィィ!!」
「あ〜‥‥ロボットの事ですか」
「も〜〜、な〜〜〜んもやる気しねー
明日の試験もど〜〜でもいいや」
やさぐれている
試験がある事なんて初耳だ
勉強していた?
いや、しようとするそぶりも見なかったからして、最初からやる気なんかはなかったように思う
そんな悲観、悲愴佇む先輩に
「神谷先輩、合コン行って元気出しましょうよ!」
「そうですよ!今日、可愛い子たくさん来ますよ!旨い飯食って、お酒飲めば気分も盛り上がりますって!」
横からクラスの男共が群がり始めた
こういうのを見ると嫌でも思い知ってしまう
先輩は学年問わず人気で、気がねなく話してくれる性格に、誰もが惹かれる容姿
周りに人が自然と寄ってくる
俺だけの先輩であって欲しいと思うのは
我が儘だろうか
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