類は友を呼ぶ
3
「あれ?友くん、ほら攻撃しないのかい?
俺の技決まっちゃうよ〜?」
「‥‥‥‥」
「はいーーっ、ざんね〜〜ん!
俺強ぇ、最強、むってーーき!
なっ?ほら見ろ。勉強だけしてても、役に立たね〜〜んだよ」
俺ん家に到着して直ぐさま友にコントローラーを手渡した俺は、簡単なボタン操作の仕方を教えゲーム開始と至った訳だが
手を抜いてやってもやっぱ、俺ちょー強すぎ
テレビ画面上では友の操作しているキャラが瀕死の重体で伸びている
友はと言うと、ジーッとコントローラーを凝視
「‥‥‥
先輩、このボタンは何ですか?」
「ん?あーそれは、お前には関係ないな。俺みたいにマニュアル操作してれば使うぞ」
「マニュアル?あの、良ければ機械とゲームソフトの説明書ありますか?」
「へ?あるけどよー
そんなん見たって無理だって!
ゲームはセンス!要は感覚なんだよ!説明書見て俺に勝てる訳ないつーの!
言っとくけどな、俺は一日5時間はやってる言わばゲームの鬼だぞ!」
机の中から引っ張り出した説明書をほらよっ!と友に渡せば
「すぐ見終わるので、5分ほど先輩待っていて下さい」
早速、真剣な目で読み始めた
その集中力は俺が隣で頬っぺたを抓ろーが、わきを擽ろーが、うんともすんとも言わねぇと来たもんだ
お前が機械人間だろっ!とツッコミたくなるほど
そしてその後、5分きっかりに顔を上げた友は
「お待たせしました」
自信タップリとした声で俺に顔を向けたのだった
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