類は友を呼ぶ
5
すると、その指をキュッと握られる
はい?
なんでござんしょ?
意味不明の行動に男を見れば、先程から変わる事がない表情であるものの、真剣な目で
「その夢は諦めて下さい」
俺のドリームを全否定かよっ!
ムカムカと怒りが込み上げてきた俺は
「嫌なこったァァァァァァ!
そんな事お前に言われる筋合いはな〜〜〜い!」
枕を掴み、おもいっきり投げ付けた
「っ、待って下さい」
見事、奴にヒットしたのを見計らいベッドから飛び出す
床に散らばっていた服を急いでかき集め下だけでも、とにかく履けばこっちのもん
「待て〜って、言われて誰が待つか!
ぶぁ〜〜〜〜〜〜〜かッ!」
くっそーー
彼女がいない寂しい俺に
心臓えぐるような事言いやがってェェェ!
「ふんっ!もう二度と、会う事はねーーーーな!
ベェェェェェェェだ!!」
ドアを閉める時、隙間から見えたのは目を見開いた男の顔
驚いた顔もかっちょいいってか〜〜〜!!
ふんっ!
少しばかり嫉妬を含めつつ
力いっぱい扉を閉めてやった
「神谷 類、先輩‥‥
俺、諦めませんから」
扉が閉じられた後にそんな事が呟かれているなんて
その時の俺は知るよしもなかった
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