類は友を呼ぶ
2
「ウッちゃん、サッちゃ〜ん!
お俺、俺、ついに運命の出会いしちゃったかも!
これってあれだよな!
廊下の曲がり角で恋に落ちる出合い頭ロマンス!少女漫画的
『衝撃!でも受けたのは体だけじゃないのよ、ハートにズドン!』
重なる手、見つめ合う瞳、そしてフォーリンラブ!
うおーーっ!ついに俺にもキューピッド舞い降りたぁ〜」
鼻膨らませて興奮する類に俺はどうしてやればいいんだろー‥‥
「ウッちゃん!あの子知ってる?」
「あ、うん。今年入学した一年生。俺達の2コ下で、けっこー可愛いって評判だよ
確か彼氏はいないはず」
「おっしゃー!告白チャ〜〜ンス!セイラさーん、俺行っきま〜〜す!」
「「はいっ?」」
思わず右京と聞き返してしまった
聞き間違いならどんなに良かった事か
でも、目を輝かし鼻息を荒くしている類は、いたって真剣そのもの
「あの〜〜類ちゃん?
あの子、セイラさん?」
おお!
聞くのを躊躇う、ましてや奴のオタクスイッチが入ると言ってもいいヤバめな質問を
それを自ら聞くとは
我が兄弟ながら右京、勇気あるな
案の定、類の行動とはいうと
でっかく口を開けて、さらにでっかい目をより一層見開いて
驚いた顔をした
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!