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鬼に金棒 5 口の中に侵入してきた柔らかく弾力のある熱さが舌に絡まり始める 突然の事で停止していた思考 （ヤバいヤバいヤバいッ） 本能がそう訴え、やっとこ口ん中の主任の舌を舌で押し返そうとした。 したのに （マジかよッ！） ヘビの様にヌルリと這わされる舌がさっきの比にならないぐらい絡み付き、舌の裏側まで舐めて来る 「んンンッ」 キス自体久しぶりの事なのに、エロいうえこんな濃いのはヤバい 変な気を起こしそうで… （って、なに考えてんだ俺は！） 馬鹿な思いを振り払い、主任の体を引き剥がそうと力を入れて…… 入れて… 入れてるのに… （力強ェエエエ！） 首に回された腕がガッチリとホールドされ剥がれない 「久子…んッ」 さらには角度を変え隙間なんてないぐらいに唇がまた塞がれ 「ん、ふ…」 「しゅ、主任…んんッ」 女の子ともこんな激しいキスなんかした事ねーのに、舌を吸われるは、口内をめいっぱい舐めてくる主任の舌遣いに頭ん中クラクラ クチュッ、クチュ…… と、唾液が絡まる水音 触れている主任の体温とワイシャツの上からでも解るガタイの良さ そして主任の吐息が耳にくすぐったくて （う、嘘…だろ？） さっき感じた危機感が現実の物となってしまった 床に寝てる主任の上に覆いかぶさったこの態勢 密着した下半身に違和感を感じみれば （たたた、勃っ、勃って！？） 俺のムスコくんがムックリと起き上がっているじゃないか！ 俺、男に感じた？ それもこの鬼に…… いやでも案外、可愛… 「ノォーーーーッ！」 主任の肩に手を掛け、最大限の力でべリッと引き剥がした と、その勢いで唇が離れる 舌と舌に繋ぐ銀色の糸を目にした瞬間、また下半身に直撃モノで 「はぁ、…くそっ」 ドクドク心臓が早鐘の様に打ち付けて汗がじっとりとかいていた事に今、気付いた そして主任はというと… 「このッ、酔っ払い、が……どうしてくれんだよこれ！」 グースカピースカ幸せそうにいびきをかいている始末 痛いぐらい張り詰めたムスコがドクドクと脈打ち、中々治まらない 「感触が…消えねぇ」 チラッと主任を横目で見れば 普段上げている髪が下り、いつも見ない幼さが一際目立つ なのに ワイシャツから覗く主任の身体は腹割れたカッケェ体格 でも、男前の面した寝顔がすっげぇ可愛いとか 唇が濡れてエロいとか その唇の隙間から覗く舌はめちゃくちゃ熱くて気持ち良かったとか （ギャップあり過ぎだろーがッ） 頭ん中で映像が繰り返し再生される衝撃の出来事のせいで俺は 暫くの間、荒木主任の顔から目が離せなくなっていた ［*前へ］［次へ#］ [戻る]  |