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鬼に金棒
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鬼主任と世話焼部下くん

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「おぉ遅かったな〜、この歳で迷子か佐和?」


「違いますよ!この前、酒しか無いって主任言ってたじゃないですか。
それ思い出して、買い物してたら遅くなったんです」



玄関開けて早々になんだこの言われようは。
でも、俺の両手に抱えた買い物袋を見て

でかした!
さすが俺の部下!

肩をバシバシ叩いてのこの手のひら返しよう
さらには



「やっぱお前って気ィつくよな。あれだろ、あれだほれ。
何でもほっとけねぇタイプで、手伝ってやってたら全部やらされている残念な奴だろ、違うか佐和?」



マジ帰ろうか……


『今度はウチに来い』



そう言われて、ホントに来た主任の家

すっげぇ楽しみで、玄関開けて出て来た主任のTシャツとジーパン姿のラフな格好とか
セットしてない下ろしている髪型とかに


心臓バクバクしてたのに、早くも鬼の先制攻撃にやられそうだ



「さっさと入れ、寒ィんだからよ」


俺、一応……客だよな?



「………お邪魔します、うわっ酷ッ!
なんか物が落ちまくってるんですが、主任…掃除ってしてます?」


「掃除?ああ、たまにな〜」



あり得ない
仕事場のデスクも酷いが、その比じゃない

玄関にマヨネーズがあるぞ?
たまにって絶対嘘だ!



「あ〜そうだ、佐和。酒はたっぷりあるからな!
今日は寝れねぇから、覚悟しとけ!」



いや覚悟もなにも、もうやられまくってますよ……

足の踏み場に困る様な汚い玄関についに降り立った俺は

鬼主任の住む鬼ヶ島に一歩一歩と足を踏み入れた

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