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知者は惑わず勇者は懼れず
2
「な、何しに来やがった」


こ、怖い‥‥
鋭い目がめちゃくちゃに怒っているのが分かる

誰かッ!!


そう思っても、周りには人っ子一人いない俺達二人だけ
ここは‥‥


「す、すいませんでした!!」


真っ直ぐ踵を返して戻るのが正解!
屋上から去ろうとした俺に‥


「おッ、おい待てッ!!」


(ちょっと待ったコール‥き、キターッ!)


不良さんの呼び止めが入ってしまいました

マズいマズいマズい!
絶対この間の事、根に持って
俺、ボコられる!


気が済むまで、メッタメッタのギッタギッタにー‥


「メシ食い来たんじゃねェのか?」

「‥‥‥‥‥え?」

「それ‥」



あ‥‥‥

不良さんが指差した先は、さっき買ったパン
そして‥



「ここで食えよ」

「で、でも‥」

「い、嫌なのかテメェッ!」



なぜか一緒にお昼を取る事になってしまいました




あーーいい天気だ
この青空
涼しい風

そして隣に不良さん‥‥



なっ、何でだ!?
イヤイヤイヤイヤッ!
ここで食えッ!とは言われたけど

まさか隣とか、有り得ないですよね?
この何ともいたたまれない沈黙‥‥


(た、耐えられないです!!)


なにか話しをッ!
あ、そう言えば‥‥



「あ、あの‥‥」

「ぁあ?」


突然話し掛けた俺にキレ気味に返事をしてくれた不良さん



「お、お名前‥‥‥」

「チッ!!」



(し、しし、し、舌打ちッ!?)



そうですよね、そうですよね!
俺の名前知っててくれているのに、俺はこんな質問をするなんて‥‥


腕の一本‥‥いや二本
差し出さなければいけないかも‥‥


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あきゅろす。
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