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知者は惑わず勇者は懼れず
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「ワワン、ワン!バゥフッ!
(あんた一体、何したんですか!?)」

「おすわり」

「ワフッ!!‥ッ(げっ、俺!)」



先輩の言葉にこれまた従順にも体が反応
したくも無いのに、俺は冷たい床に座ってしまう



「藤代‥‥お前、いい子だな。ヨシヨシ」

「ン、‥クン」


(って!俺なにしてるんだッ!)


催眠術だとかふざけた事して、嫌なのに変な動きを取ってしまうは、しゃべる事もままならないは
嬉しい顔を見せるそんな人に腹立って仕方ないのに


先輩が伸ばして来た手が頭を撫でてくれると


(変だ‥‥)


そこからジンワリと暖かさが広がってくる

分からないけど、すごく安心して‥
それに、なんだろ気持ちイイし

もっと、触れて欲しくて‥‥



「クゥン‥」

「藤代?」



その手の感触に触れたい一心で顔を擦り付けていた

ほのかに薫る甘い匂いが鼻をくすぐる
本当に犬になったみたいに嗅覚が鋭くなってるようで


「藤代‥‥くすぐったい、嘗めるな」


その匂いに連れられて、堪らず先輩の首筋に顔を埋めてみた


(いい香り)


さらに色濃くなった甘い匂い
まずいとは分かってるのに


(触れたい)



その想いが止まらない


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あきゅろす。
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