知者は惑わず勇者は懼れず
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「激マブくん、抱き着くならユウに!
美味しい光景を見てこそ俺の生き甲斐だからさっ!
ほらほらユウにギュッてしておいで。縋り付いてベロチューかましてきなよ」
「いぃい、嫌ッ、かかかカエル無理ッ!」
引き離そうと力を入れた志摩先輩を感じ取って、背中まで腕を回し制服を掴む
ほんの少しだけ俺より低い身長の志摩先輩を逃がさない様
力を込め、肩に顔を埋めた
「ああッ、だから違うって!
熱烈ギュッギュッは最高に萌えるけど、俺はあくまでも第三者!!
恥ずかしがって、でも離れたくないッ!
そんなイチャつきカップルさん達を嘗める様に見るのが好きなんだからさ!」
耳元で志摩先輩が吠えてるけどそんな事、どうだっていい
俺にど根性が無くたっていい
今この目の前にいるカエルから逃れる事が出来るなら
なんだってする!
「志摩先輩ッ俺、モデルになりますから!
多少の事は頑張りますから!
だから、このままッ」
離さないで下さい!!
その気持ちありったけの想いで手に力を込めしがみつく
「えッ、マジで!?そうだ、新しいオモチャ買ったんだよね〜!
それ使って欲しんだ!これこれッー‥」
そう言いながら、ゴソゴソとポケットから何かを取り出そうとしていた志摩先輩の動きが
ピタッと止まった
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