知者は惑わず勇者は懼れず
2
「な、なななな何言ってるんですか!
だ、誰がそんな事‥‥ある訳ない!無いッ!無いですし」
そうだよ、何が変な気分だ!
「そんなに力いっぱい否定する所が、怪しい〜」
「そんな事言われるぐらいなら、は、裸になりますよ!」
売り言葉に買い言葉とはよく言ったもんだ!
こうなりゃヤケっぱち!俺だって、いつも逃げてる訳じゃない!
その言葉買ってやる!
「とにかく、制服脱いでTシャツに着替えろ」
「はいはい、分かってまー‥ん?」
和泉先輩の言葉に、思考が一旦停止する
Tシャ、ツ‥‥‥‥?
裸じゃなくて?
あれ?‥‥と、ゆー事は‥‥
「なななななっ!?」
「なんだ〜〜〜。激マブくんが顔真っ赤にして嫌がるから期待しちゃったじゃん!」
「し、志摩先輩がエッチとか言うからです!
だから俺もッ!」
「俺も?」
「す‥‥」
する?
(とか、思っていたのかッーーー!!?)
そんな事ないないないッ!なに普通にそんな事考えてんだよ!
欲求不満じゃあるまいし、少し先輩に触れられたぐらいで
下半身ムズムズさせる馬鹿がどこに‥‥
どこに‥‥
(違う違う違うぞ俺はッ!!)
あの時事なんか思い出すな馬鹿!
考えても見ろ!
男に抱かれて気持ちいいとか有り得ないんだから!
そう、自分を持て!俺は普通!
流されて先輩とヤっちゃったにしろ俺は至ってノーマル!
大丈夫だ、よしっ!
あの時は初めての事だらけで、きっとパニックってたんだ!
そうそう、だから腰揺さぶられて気持ち良いとか感じてー‥‥
(感じてたら駄目だろッ!!)
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