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知者は惑わず勇者は懼れず
8
気に入っている?
誰を‥‥?


「藤代は面白い。見て飽きないしな
触るとさらに良い反応で、応える
こんな人材は初めてだ」

「〜〜〜ッ!」


嘘‥‥嘘だ嘘だッ!
と、ゆーか俺ッ!今、先輩に触られてるッ!


そう思ったら、一気に顔が熱くなってくる


また始まったドクドクと早鐘の様に打ち付ける心臓
背中全体に神経が集まっているみたいで、後ろにいる先輩を意識してしまう


「あ、ぁあ‥‥あのッ!」

「Tシャツとカエル‥」


離れようとした時、変なキーワードが聞こえた


「‥‥早く実験を‥」

「へ?」

「藤代ッ!お前が部室に来ないから実験が滞っている!
早く戻るぞ来いッ!」

「ちょっ、和泉先輩!!?」


手首をおもいっきり掴まれ、グインッと体が持って行かれる
和泉先輩がやろうとしている事は、もちろん



「勇テメェ、藤代をどうする気だッ!」

「あぁ、服脱がして押し倒す。それぐらいだな」

「なっ!!?」

「は、はぁあああ!?い、いぃ和泉先輩なに言ってー‥」



実験じゃないのか!?
止めようとしてくれた辻先輩が、今の言葉を聞いて体が固まった
そんな横で


「はいはいはいはいッ!俺も行くッ!
今度こそ激マブくんがアンアン喘ぐ姿見るッ!
つーか、ユウ!良いオモチャもあるよ!」


約一名、やっぱり空気読めてないし!



「あ、あんたら何考えてんだーーッ!!
つ、辻先輩、助けて下さいッ!!」


近くで固まっている辻先輩に助けを求めるが



「‥‥‥‥アンアンッて‥ッ、つ!」


辻先輩?
口に手を当ててブツブツと呟く先輩は湯気が立ち上るほど、顔が朱い


駄目だ、聞いちゃいない‥


自力で何とかしようと思った瞬間



「痛‥‥ちょっ!引っ張んないで下さいッ!
だからッ、離して‥離せェエエッ!」




どうしてこうも、自分勝手な人が多すぎるんだろう?

その疑問を抱きつつ、またあの薄暗い準備室に連れて行かれる俺がいた


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