[携帯モード] [URL送信]

知者は惑わず勇者は懼れず
2
『知早‥‥もっと俺にしがみつけ』


や、止めッ‥んぱいッ


『ここが、気持ちいいのか?』


ッ、‥く、ンんッ‥


『声を抑えるな‥知早』


ひ‥ぁッアッ、ッァア‥ッ


『知早‥‥ッ、お前の中熱い』


い‥ぃずみ、先輩ッ‥俺‥も‥‥




「っ、ッ、ぐぁああ何言ってんだ俺はッ!!
‥‥ん?あれ?」




物音なく静まりきった教室内
遠くでは体育の授業が行われているのか笛の音や、楽しそうな声も聞こえるが

それとは反対に無数の脅えきった目が俺を見ていました



(し、しまったァアッ!!)




授業中に襲って来た睡魔
気が付けば居眠りしていて、夢まで見るなんてッ!

ましてや、和泉先輩との‥‥


「く、〜〜ッ!!」


あの最悪な日から一日一日と、日が経つにつれて色濃くなる情緒の記憶

そして困った事に夢を見るまでになり、今は‥‥



「藤代どこ行くんだ?」

「い、ぃいい和泉先輩ッ!?
あ、あ‥‥っと、今日は、その〜〜ッす、すみませんッ!」

「藤代、おい‥‥‥?」



先輩の顔さえ見れないッ!
部室と称している準備室にまで足を向けたと言うのに‥‥


和泉先輩の声を聞くと、耳元で聞いた甘い息遣いを思い出す
あの目を見ると、余すとこなく観察された俺の醜態が写し出される様で‥‥


「は、はぁ〜〜〜〜ッ」



普通に接しようとすればするほど、どうすればいいのか分からなくなっていた


こんな事、相談出来る相手もいないし‥‥
そんな友達いないし‥‥あっ!!



(‥いるッ!!一人いるじゃんッ!)



唯一、友達になってくれた心強いその人物に相談するべく

屋上に向かって走り出した


[*前へ][次へ#]

2/8ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!