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知者は惑わず勇者は懼れず
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コレ、どうすればいいんですか?


ジャラ‥‥


と、手を動かすたび金属音が鳴り響くこの忌ま忌ましい手錠が
俺を未だに苦しめていた


何か切断出来る物!!
色々なガラクタで埋め尽くされている部屋なら
そんな物があっても不思議じゃない!



部屋を物色しようとしたその時‥‥



「痛ててててッ、え?」



腕が引っ張られた
右手首が勝手に宙に浮き、グイグイと強い力で体ごと持って行かれる



「ちょっ、先輩!何してるんですか!」



そう、俺が引っ張られる原因は和泉先輩であって
俺と手錠で繋がれてる事が見えてないのか、はたまた気にしてないのか

急にとった行動で、俺めちゃくちゃ、とばっちり受けてます!
痛い手首を何とかしようとした時‥‥



「行くぞ、藤代」



和泉先輩がまたよく分からない事をほざきました



「へ?あの‥‥い、行くって?」



こんな事、なぜ聞いたんだろう‥
例えこの後、先輩が言うであろう返事が予測出来たとしても‥‥



「お前の家に決まってるだろうが」



(聞くべきじゃなかったーーッ!)



「まままま待ちましょう、先輩!
ここで、志摩先輩を待ちましょう!!」

「あいつは来ない」

「へ?」

「あいつは馬鹿だ
メイの頭には‥‥
俺達はもう消えている」



(ケンシロウッぽーーい!!)


いやいやいや違うだろ俺!
それよりもッ!


「だから、話を聞けーーーッ!」


力のあらん限りに叫んだ俺の声は、先輩には雑音


ズルズルと引きずられる様に
俺は準備室から連れ出されてしまいました


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あきゅろす。
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