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知者は惑わず勇者は懼れず
3
「イイーーッ!!
ユウ、ナ〜〜〜イスッ!めちゃくちゃイイよ!
あー、もっと手錠をアピってこっち向いて!
良しッ!そのままッ!!いっそ抱きついてしまえ!チューしちゃおう!」



なんか約一名‥‥


(ウザい‥‥)



手錠に繋がれた俺達を見て興奮したのか、やたらめったらテンション高くなった人がいる

どこに隠し持っていたか知らないが、スケッチブックを構え

いきなり描き出しました


と、ゆーか!!



「カギッ!!カギは!?」

「馬鹿者。だからカギ無くとも、はずー‥」

「せる訳ないですって!」

「カギ?ああ〜〜、ゴメン!家だ」



そうか、家かッ!
じゃあ、早く外しー‥ってッ!



「は、はぁあああ!?家!?」


志摩先輩の言葉にガク然とする



「そッ!い・え」

「なにィィイイイイッ!」


一字一句切る言い方をされても、聞き間違いじゃなかった

嘘だろ?
普通、カギ持ち歩くだろ!
ってか、カギがない状態で手錠なんか、はめるかオイッ!?
と、とにかく‥‥


「じゃ、じゃあ早く家からカギを‥って!
あれ?志摩先輩?」



右見て左見て前後も確認‥‥
あれ?
いるのは和泉先輩だけ


そんな和泉先輩が口を開いた



「あいつ帰ったぞ
『零れんばかりの煩悩が、ペンを走らせる!』
とかなんとか言って」


なッ!!?


「何してるんじゃーーー!
帰らせないで下さいッ!」



最悪な事になりました

カギのない手錠に繋がれた迷える子羊がいます‥‥


神様助けてーーーッ!!


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