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知者は惑わず勇者は懼れず
6
えーー、っと‥‥
初めての経験で、俺はどうしてればいいんだろうか?


痛いぐらいの強い力
密着した辻先輩の心臓が、速い速度で打ち付けている



これが友達を慰めるやり方がなんだ、と関心して
先輩がしてくれてるからと感じた俺は



(えーと、‥‥じゃあ)



自由な両手を辻先輩の拡い背中へ回し

ギュッ


と、しがみついた


先輩の体が一瞬、ビクッと跳ねる
そして‥‥


「ふ、藤代ッ!?」


俺が先輩にしがみついて5秒もしないうちに、肩を掴まれ
もの凄い勢いで先輩から離された



「〜〜〜ッ、お、おまッ!?なッ、なッ‥‥!」


顔が真っ赤なうえ、ドモッた先輩


「え?辻先輩?」

「ッ、〜〜だからっ!テメェ‥そういう事されると‥‥
か、勘違いするだろうがっ!
あ゙ぁ゙ーくそったれがッ!」


勢いよく立ち上がったと思えば、なぜか屋上に続く扉に向かって歩いて行く
と、ゆー事は‥



(嘘だろ!?帰っちゃう?)


俺、気に障る事しでかしたのかも!
せっかく友達になってくれるって言ってくれたのにッ!


そう思ったら、居ても立ってもいられなくなるもんで


「せ、先輩ッ!!」


背を向けて歩き始めた先輩を呼び止めていた



「お、俺‥す、すいませんでした!
こんなの初めてで、な、何か俺‥‥悪い事した‥」

「ち、違ェエエ!その‥‥お前の顔見てると
へ、変な事したくなるんだよっ!
だからッ!〜〜ッ、分かれ馬鹿がッ!」




分からない‥‥
言ってる事は分からないけど、一つだけ分かった


学校一の不良と恐れられている辻先輩は


かなりの照れ屋さん
そして、赤面症でした


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