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知者は惑わず勇者は懼れず
9
触れているだけで落ち着く
和泉先輩の体温が心地良い
その体温をもっと感じたくて、さらに力を入れようとした時


「藤代、腕を緩めろ。助けてやる」



耳元に聞こえたのは、俺にとって救いの言葉だった


(この熱さから、助けてくれる?)



その言葉だけを信じて、和泉先輩に回していた腕を素直に解く


と‥‥


「んッンン〜〜ッ、ふ、‥ッ」


唇に柔らかい物が当たった
考える間もなく、唇の隙間を割って口の中に熱い粘膜質の塊がヌルリと侵入して来る


(な、何だこれ?)


突然、訪れた息苦しさ
息をしようと口を開けば、それを塞ぐ様に何かが重なる


舌に絡まり、歯列をなぞられ
頭の芯まで痺れる快感が襲い掛かる



(うわ‥‥気持ちイイ)



もう夢中だった
緩めた腕にもう一度力を込めて、しがみつく

腰を擦り付けて、体を密着さた俺は

口の中でうごめく弾力のある熱い塊を、必死で追い求める事に‥‥







クチュ‥‥

と、水音を立てて唇から何かが離れていく
舌を愛撫していた熱さも離れて、名残惜しい様な物足りなさが付き纏う



「はぁ、ふ‥ァッ」

「藤代、辛そうだな」



息を吸う事にいっぱいいっぱいだった俺は



「んッ!ぁ、ンンアッ!‥‥えッ!?」


続いて襲い掛かった体験した事のない快感に

現実に引き戻された




「藤代、気持ちいいのか?」

「ちょッ!ちょっ、くんッ‥‥い、和泉先輩ッ!?
止めッ、ァアッ!」



ズボンの中に手を入れて


(どこ触ってんですかー!!)


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