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知者は惑わず勇者は懼れず
7
「ぉおお前ッ‥‥そのナリで、それって‥
ギャップありすぎだろーがッ!
ッ!!って、どどどこに手入れて〜って、待てオイーーッ!」


頭ん中では

ダメだッ!

と思っているのに、もっと触りたい衝動に駆られて、不良さんのYシャツの裾から手を入れていた


手に吸い付く肌
触れば触る程に


「熱い‥‥ッ、俺、熱くて‥‥ん、はぁ」



グツグツとマグマの様に体の奥底から沸騰する欲望
それを開放したくて堪らない



「欲し、い‥‥欲しいん、ですッ」



自分でも何を口走っているかも分からず、不良さんの胸の中で顔を擦り付けた



「あ〜〜〜クソッがぁあっ!!」

「痛だッ!」



突然、ガツンッと後頭部に鈍い痛みが走る
涙でボヤケた視界に見えたのは



「‥‥‥チッ!!」



顔を赤らめた不良さんと、清々しい程の青空



「い、いいんだな藤代!
‥‥て、テメェから誘ってきやがったんだ!
ゃや、やャや、ヤるぞッ!」



何がいいのかよく分からない
けど、触ってくれるんなら‥
この熱さを何とかしてくれるんなら‥‥と



「〜〜ッ!!
ふ、ふ、ふふ藤代ッ!?」



不良さんの顔に両手を伸ばし、自分の体に引き寄せた
自然と不良さんが俺に覆いかぶさる体勢になった時



「その辺にしてもらおうか?」




聞き慣れた声が耳に届いた


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