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知者は惑わず勇者は懼れず
5
「テメェエエッ!!その顔、その傷、その頭ッ!
テメェがあの藤代かッ!」


俺が下敷きにした人物は、寝起き最悪な不良さんでした


(ひ、ヒィイイイッ!)



不良さん特有なのかドスの利いた低い声
鋭い目つきとリーゼントの様に逆立てた黒い髪
ネクタイをしていないシャツから覗く肌には、日々喧嘩に明け暮れてると言わんばかりの

傷痕とガタイのよさが見えた


見るからにこの人は‥‥
不良さんは不良さんでも‥‥


トトト、トップ級ッ!!


早く離れないといけないのに、怖さとこの体の異変に
足が言う事をきかない
そんな俺に不良さんは



「噂には聞いてたが、生意気なナリしやがって!伊達にどっかの族を一人でぶっ潰しただけの事はあるなッ!」


身に覚えの無い事を言って来ました



え‥‥
えーー、とッ?族?


は、はぃいい?


「気に食わねぇ相手が誰だろうと病院送りさせているらしいじゃねーかッ!」


な、なにぃいいい!?
ぃいいッ一体誰の事だ?



「おいッ!!俺とタイマンはれやッ!」



勘違いもはなはだしいッ!

そんな不良さんに弁解の余地を言おうとした
言おうとしたのに


(ウゲッ!!)



先手を打たれてしまいました

首元のシャツを引っ張られ、顔が近付く
ましてや、不良さんの鼻がつくぐらいの近さ

首が絞まって苦しいのに、不良さんの息遣いや体温を間近で感じ‥



(あ‥‥またッ、体が‥熱、い)



少し収まりかけていた熱がまた復活し始めた


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