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知者は惑わず勇者は懼れず
1
夢?
と、思うような非現実が今まさに起こっています



「名を名乗れ」



まず、頭に硬い物が突き付けられています
それは、映画やテレビの中ではよく見かける黒い鉄製の‥‥



「名乗らないと撃つぞ」


拳銃だァアア!!
イヤイヤイヤ待て待て!!
いくら何でもモデルガンですよね、これッ!
このご時世、学生が本物持つなんて有り得ない!
でも、何でか‥‥
モデルガンにしては‥‥


火薬臭いんですけど!!
ホントに本物だったら‥‥



「サーン、ニー‥」



か、カウントダウンッ!?
マズいッ!!



「ふぅふ、ふ、藤代 知早です!」

「入部希望か?」

「へ?」

「入部希望ではないのか?」



『はい、違います』


とは即答出来ず
だって、目の前のゴーグルマンが
体を小刻みに震え出したから‥


構えている銃がカタカタと音を鳴らしているから間違いではない

危険信号が点滅して、頭の中でサイレンが唸り出す
そして‥‥



「入部希望でもないのに部に侵入するとは‥
死によって償え!」

「ちょっ!!ちょっちょっとーー!!」

「俺も非道ではないからな。
お前の最後の言葉くらい、聞いてやる」



自己チューキターー!!
勝手に人の人生、終わらしてしまおうと思ってる人の
どこが非道じゃないんですか!?



言いたい事は山ほどあった
ツッコミたい所もわんさかあった
だけど
俺が言う言葉は最初っから、決まっていたと思う



「にゅ‥‥入部、希望‥で、す」


この言葉を口にしなければ、俺の身に何が起きるか分からなかったから



「ふんっ‥‥ならば初めにそう言え」



って!!
言わせたのはあんただろーがッ!
まま、ま、マジ危ないですよこの人!
簡単にトリガー引こうとしていたし!
つーか、今‥‥


弾詰め直してる‥‥





第六感を信じて良かった俺‥‥

だけど、危機を回避したのと同時に
人の道を逸脱している人がいる
何だかよく分からない部に


入部する羽目になってしまいました‥


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あきゅろす。
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