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知者は惑わず勇者は懼れず
3
「〜〜ッ、なんで俺ばっかッ‥」



幾度となく乗り越えて来た危機ではあるけれど
慣れないものは慣れない!


でも、そのせいか
学校の穴場的隠れ家そんな存在や
抜け穴、身を潜めれる場所を見付ける事が
自然と身についた
それは今も例外ではなくって‥‥



「ん?第二‥‥化学準備室?」


俺の目に留まったのは、一つの教室


出っ張った柱の陰にある扉は、つい見落としてしまう最適かつ最高の入口


そして、なぜ第二?
それが引っ掛かったポイント


第二とあるぐらいだから、ただの準備室が絶対ある
そして、そこがきちんと使われているなら



(ここは使用されてない!)



ここなら見つからないかも‥‥


「し、失礼しまーす‥」


若干の不安と期待をこめつつ、扉を開ける


く、暗ッ!


真っ先に飛び込んで来たのは、昼間の明るさが遮断された薄暗さ
そして、ひんやり冷たい空気がどこからともなく吹いて

不気味‥‥



(何だ、ここ?)



幾分暗さになれた目で周りを見れば
実験に使う物と全然関係ない民族のお面や武器などが
至る所に転がっている



「本当に化学‥室?」


疑問だらけの物の中から、足元にある見た事もない置物を拾おうとした時


カタッ


微かにそんな音が聞こえた


(気のせい‥‥か?)



そう思った時、フッと頭上に暗い影が掛かる
顔を上げた俺は‥‥



「不法侵入者には処罰を」

「ーーーーッ!!!!」




人は驚きがMAX臨界点突破すると
言葉に発する事が出来ない


悲鳴を上げるようだ



目にゴーグルをつけた白衣姿の男が


目の前に突然現れた



これが俺の人生最悪な
そして奇怪極まりない出来事の始まり


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あきゅろす。
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