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知者は惑わず勇者は懼れず
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「「あ!」」



同時に上げた声がハモり、ステレオの様に聞こえた



「激マブくんじゃん!」



廊下でバッタリと出くわしてしまった善人よろしくの笑顔を振り撒き、俺に近寄る人物

昨日、俺の醜態をジックリねっとり興奮しまくり和泉先輩に最悪なアドバイスをしくさっていた人物


志摩 王明(シマ オウメイ)


無造作に遊ばせた茶色の髪に女の子受けしそうな甘いマスク
和泉先輩と同じぐらいの身長でスラリとした体型


後で聞けば、美術部部長で、そしてこの二人は最悪な事に

幼なじみだそうだ


(『ユウ』に『メイ』だもんな‥‥)


ハッキリ言って、二人並んだ姿はカッコイイ
一人はインテリ風に加え、もう一人は爽やか系イケメン
ただ、外見は‥‥の話しであって


中身は‥‥



「なっ!なっ!激マブくん‥‥
昨日の気持ち良かった?銜えられたの初めてだっけ?でさ〜〜、男に興味出ちゃった系?
あっ!その顔はまんざらでもない?」



(腐りまくってる!!)



俺の肩を組み、フレンドリーな雰囲気の中、耳元で卑猥な嫌がらせをしてくれていた



「あの、志摩先輩ッ!誤解されてるみたいなんですが昨日のは〜〜そのッ、つ‥ッ俺は男が好きって訳じゃないんで!」


「〜〜〜ッ!!激マブくんマジ可愛いぃいいッ!
その見てくれでマジ照れとかツボーー!
タケちゃんといい勝負ッ!
で?男に抱かれる気ない?」


(腐りきってるッ!!)




何がそんなに嬉しいのか俺にそんな顔を見せる志摩先輩に

白い目を向けるしか出来なかった


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あきゅろす。
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