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知者は惑わず勇者は懼れず
2
恐い人から逃れ逃れて、高校生活2日目‥
何とか五体満足でいる俺ではあるけど


それよりも何よりもやっぱり
友達が一人も出来ません



そればかりか‥‥


「おい藤代 知早(フジシロ チハヤ)!
放課後、屋上へ来いッ!逃げんじゃねーぞッ!」



ヒィィイイイッ!
な、なななななんで!?
静かに、息も極力吸わないように
空気と化している俺が

何でこんな目にーー!?


たった2日、されど2日
チラッと顔を上げたら‥


(ぬ、ぬおっ!)


クラスメートが一瞬にして顔を背けた

あきらかにみんなが俺の事、誤解しているのが分かる‥‥
この髪だって、弟が‥


『兄ちゃん、俺がかっこよくしてあげるよ』


可愛い事言って一生懸命に俺の為に


オレンジに染めてくれたのに‥

それにこの顔の傷痕だって、小さい頃自転車で転んだだけで
運悪くガラスの破片で額から左目にかけて切れたその名残
でも弟は


『兄ちゃんかっけ〜!
ライオンキングのスカー見たいだッ!!』


そう言って凄く喜んでくれている


運動してないのに遺伝なのか
身長は大きいうえ、筋肉もつくし
人相は悪いけど


なんて事はない俺は普通の人
なのに‥



「どこ行きやがった藤代 知早ァア!」




何で、追い掛けられなきゃならないんだーー!!


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あきゅろす。
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