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知者は惑わず勇者は懼れず
3
マズイッ!!


慌てて知影の口を手で押さえてガード



「んゴッ何すんだ!兄ちゃん手ジャマ!」

「お、おまッ、こっちが聞きたいわ!な、な、何しようとしてるんだ!?」

「ん?チューだけど?」



なッ、なッ!?なにィイイイッ!
ふ、普通にシレッと答えるな!



「ば、ばばッ馬鹿言うな!!
ち、チューは本当に好きな子用に取っとくもんだろ!
何で俺にしようとしてるんだ!」

「俺、兄ちゃんの事好きだよ?」

「ち、違ぁーーーうッ!」



なにが?
と、言いたそうな顔の知影を見て頭が痛くなってきた‥‥
ここまでおバカだったとは、兄として泣けてくる



「お前はまだ分かってないんだって‥‥
知影の好きは、なんてゆーかで、ほら、あれだ!
兄弟愛なんだよ!
俺が言っているのは、好きな人を想うと胸がキュッてしたり‥
嬉しいんだけど、何か恥ずかしくてさ‥‥
訳もなくドキドキしたり‥
だから、そーゆー人にだな‥キ、キスは取っとくんだって」


「じゃあさッ、兄ちゃんはチューした事あんだろ?どうだった?」

「ど!どう‥‥って」



無邪気な顔がさらに追い打ちをかけて来る


した時というより、された時だけど‥‥
ビックリした

でも嫌じゃなくって受け入れたのも事実



「な、何か‥‥頭ん中ボーっとして、し、舌が、溶けそうなぐらい‥
気持ち、良かった‥‥ッて、違ッ!!
あのな、チューがイイじゃなくて、いやイイんだけど俺が言ってるのは、相手だって!
俺は和泉先輩だったから良かーーーッ!!」



って、お、俺は何を熱弁してんだ!
つーか今ッ、今!!何をナチュラルに先輩だったからって公言してんだよ!!



「ち、知影‥いや、そのなッ!」

「に〜〜〜ちゃん!!やっぱやっぱ俺‥俺ッ!兄ちゃんにチューしたいッ!」

「は、はぁああァあッ!?」


今、恐ろしい言葉がッ!



「ぅわッ!ち、知影タンマーーーッ!」



お馬鹿な弟は、俺の言葉を軽く無視
しただけじゃなくって、また顔を近付けて来た


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