知者は惑わず勇者は懼れず
1
「兄ちゃん兄ちゃん、マリオカート!マリオカートどこ?
なぁ、兄ちゃん聞いてるかって‥‥兄ちゃん?」
「ん‥え?」
「どうしたんだよ兄ちゃん?
ご飯もあんまし食べないしよ〜、兄ちゃん‥学校でイジメられた?」
クリクリしたおっきい目が俺を覗き込む
イジメって‥‥
悲しい事を平気で言っちゃう弟ではあるけど、心配そうな顔で見てくるから、頭を撫でて大丈夫な事を教えて上げる
そう大丈夫‥‥‥
「イジメられてはないけど」
告白されて、キスされ‥‥
「たッ、ツッ、〜〜ッ」
唇に触れた濡れて弾力のある柔らかいモノ
最初は何が何だか分からなくて
唇だッ!
と‥気が付いた時には、とにかく気が動転していて
今度はもっと柔らかい熱いシットリとしたものが口の中に入って来た
息は苦しいのに、でも気持ち良くて
舌が溶けそうで俺‥‥
「って‥‥うあァアアアッ!」
「兄ちゃんッ?」
それからどうやって家に帰って来たのか分からない
気が付けばいつの間にか部屋にいて今
何故か‥‥
「兄ちゃんッ、兄ちゃん!」
「ちょっ、知影ッ!!?おまッ、何してるんだ?」
今度は弟に押し倒されています
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