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知者は惑わず勇者は懼れず
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「誰だあいつ?」
「でけぇな」



今日から高校生


真新しい制服に身を包んだ誰もが
期待と不安の入り交じった顔をしている

かくゆうこの俺も‥‥



「すっげぇ、あの頭ッ」
「あんま見るなヤベェって!」



(き、緊張するッ!)


俺が廊下を歩くたびにガヤガヤと喧騒が酷くなっている気がする‥‥
それに、視線がジリジリ痛い



「気合い入った頭しやがって!」
「おい!あの顔の傷‥ヤクザかよ」
「恐ぇ〜」



や、ヤクザッ!?
だ、第一印象は最悪らしい‥



なぜか恐い印象を持たれる俺は小・中学校と一人寂しく過ごす毎日だった

給食も一人‥‥
休み時間もモチロン一人‥‥


(あんな思いは、もう嫌だ!)


だから、高校では!!
と意気込んで、友達100人とはいかないが、せめて1人!

その小さな希望を抱き、始まった新生活

でも、まだ誰とも話しをしていない‥‥



「おい」


(‥‥‥‥え?)



気持ちが沈みに沈んでいた俺に
初めて後ろから声が掛かった



(お、お名前は?とか!?
それとも、友達になりましょう?
まさか、いぃ、い、一緒に帰ろうよ?なんて‥‥)



「テメェどこのどいつだぁあ!?
生意気なナリしやがってシメてやるから、一緒に来やがれッ!」



(う、嬉しくないお誘いキターッ!)



何故だろう‥‥
どうして、俺にはこんな威勢のいい方ばかり近寄って来るんだ?


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あきゅろす。
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