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番外編
小話その3『ザ・変身』


猿倉くんと犬井くん

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『ザ・変身』





「犬井、悪ィな。手伝って貰っちゃって」


「いいって、どうせ帰るだけだったし!なぁ〜黍乃(きびの)それよりこれ、ここでいいのか?」


「ああ、そこで大丈夫!」


「にしても、すっげぇな〜。なんか色んなのゴチャゴチャしてて、面白ぇな!」



放課後
さぁ、帰ろう!と、廊下を歩いていれば、前からダンボールに紙袋にと両手いっぱい抱えて歩くダチに遭遇


成り行きで手伝う事になって、
今、演劇部の使用している倉庫に来ていた

剣や王冠、何に使うか分からない小道具がそこかしこに積み上げられていて
ハンガーラックには衣装も沢山
見ているだけで面白い



「黍乃もここの衣装、着るのか?」


「いや、俺は裏方だから着ないけど…もし犬井、着たいのあれば着てみれば?」


「マジで?」



そう言われると
着てみたくなってくる
王族のきらびやかな衣装や、新撰組の羽織りやら
普段着れない物ばかりだから、興味をそそられる

じゃ〜お言葉に甘えて…


そんな風に物色していれば



(うわっ、これめっちゃイイじゃん!)



端っこに置かれていた一つに目が止まった



「黍乃、これちょっと貸してくんない?」


「いいけど、それがイイのか?」



おもっきし頭を立てに振って、その衣装を手に取った


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