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番外編
4


伸ばされた手を叩き落とす…
には遅すぎて
ほっぺたをなぞられてゾクッと体が震える

後頭部を力強く引き寄せられて
目の前に整った顔



「ん?なになに、犬井?後ろが疼いて我慢出来ないって?おい、こんな所で盛るなよ!」


「なッ!?ななな〜ッ!」




鼻と鼻が付くぐらい近くにあるムカつく笑顔
その挑発に触発されて、猿の胸ぐらを掴んだ



「この野郎、やるかぁあ!」


「いいけどよ〜おい…
あれ店長?マズいんじゃないか?」


「ッ、ぐ……」



掴んだ所で、タイミング良く店長がバックヤードから出て来たのを見て、すぐさま手を引っ込めた


勝ち誇るあの猿倉の笑顔がムカつく
でも、バイトがクビになるのはそれ以上に痛い事で…



「あと肉まんも。」



そう言ってほくそ笑む猿を殴りたい気持ちを押し込めて、怒りで震える手でもって
ビニール袋を渡せば




「ハハハッ、じゃ〜な〜犬」



満面の笑みを含ませた猿がやっと店から出てってくれた
くれたはいいけど……

勝ち逃げされた感が拭えねぇ!



(あのエロ猿め!!)



明日学校で速攻蹴ろう!
腹にも一発、顔面はグーパンチ!

でもまずは、あの猿を最高に馬鹿にしてやろう!



お前、おもっきり食べただろ?
肉まん……

だと思ったチョコまんをな!
バーカッ!


ってな!



きっと今頃、甘い物ダメな猿が悶絶している
そんな姿を想像して笑いが止まらなかった





■■■■■■■■■■■■■

いつでも何処でも喧嘩なお二人さん、久々登場!
猿くん、チョコまん美味しいよ


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あきゅろす。
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