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番外編
小話その2『この男、無自覚につき最強』
正宗くんとヒロくん

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『この男、無自覚につき最強』




「どけ!ヒロ邪魔だ!」

「ウゲッ!!な、何すんだよ、正宗!
あッ!それ、今俺が読んでたマン‥」

「ぁあん!?」

「ガ‥‥ですが
よ、読み終わったから、どうぞ‥」



ひと睨みきかせれば、途端に大人しくなるヒロ
ブツブツ小声で文句を言ってる割には、従うその姿に

ニヤリと笑いが零れる



そして、こんなヒロを‥‥


「ヒロ?」

「っんだよ!」

「肩んとこ、虫ついてるぞ」



イジメて、泣かせて‥‥


「え゙?」

「肩に虫」

「ぅ、う、ウギャァアアアァアッ!!」



好きなように可愛いがれるのは

この俺だけだ!



「まぁ、まあぁあ、ま、正宗!
正宗、ととと捕ってくれェェ!
知ってるだろ俺、俺、俺が虫嫌いなの!」

「ん?そーか?
あっ、服ん中に‥‥」


そこまで、言った直後
ベッドに寝っ転がっていた俺にドンッと物が当たる衝撃
それは、ちょうど俺の胸んとこ

視線を下げれば



「ま゙ま゙正宗ッ!ど、ど、捕っでぐれ゙〜
服も゙脱がじで、お゙願い゙‥」


メガネが曇る程、涙をボロボロ零して覆いかぶさる人物
俺の背中まで回した手には、おもいっきり力が込められていて


「ぅう〜ま゙さむ゙ね゙ェ、早く〜〜」


体を擦り付けるこの仕草


(〜〜ッの、天然が!!!)



ヒロの肩を掴み、力任せに引っ張る
軽いヒロの体を退かすなんて簡単な上


「えっ!?うウワッ!」


組み敷くのも


「まままま正宗ッ!?」

「あ〜〜悪いな、ヒロ
虫じゃなくて、糸クズだったわ」



ましてや、抱くのも!


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