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番外編
小話その4『名作アニメを観よう!』
ネギさんと鴨居くんの場合

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『名作アニメを観よう!』



これはヤバイ
目をしばたいても、眉間に力を入れても、ジワジワと勝手に出て来る

『水』



チャンネル変えるか?
いや待てよ、今変えたら不自然か?
つーか、何がアニメ特集だ!
あいつが喜びそうなもん流すな、TV局!
そして、なんでこんな奴がいる時に


『フランダースの犬』!!



「あれ?ネギさん泣いてる?」

そう聞かれて一気に心拍数上昇


「は、はぁああ?!
ち、違ぇっ!あくびだ!!」


隣から顔を覗き込むようにジロジロと見てくる鴨居に

ぜってぇーー、何が何でも
気付かれちゃなんねェェェェェェ!



そう‥駄目なんだ
どうしても、どんなに頑張っても
俺はお涙頂戴感動モンに
弱いんだ

もしもこんな奴にばれたら何されるか!
ある意味、俺にとってのアキレス腱
そんな事を思い、内心ハラハラとしている俺の耳に


「あっ、ここヤバイよな」


そう言った鴨居の声

なるべく観ないように、薄目にしたり
目をつぶったりごまかしながら避けていたTV画面が、目に入ってしまったのが

最後

ゔっ、涙腺限界
これ以上観たら泣く!!


「ト、ト、トイレ!!!」


この場から逃げる為の嘘が口から出る

だが、勢いよくソファーから立ち上がろうとした俺よりも速く


鴨居の手の方が速かった


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