番外編
小話その1『清々しい朝は…』
采くんと乃木くん
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『清々しい朝は…』
ピンポーン‥‥‥
来客を知らせるチャイムの音が家中に響き渡る
「ちッ!」
8時ちょっと前‥
時計を見てさらに怒りが込み上げる
誰だぐぉらァァァ!
兄貴が起きるだろーが!
日曜のこんな朝っぱらから
上等じゃねぇかァァァ!!
くだらねぇ勧誘だったら、ただじゃおかねぇ!!
「どこのどいつだァァァ!!」
勢いよく開けた玄関の扉の前に立っていた人物を見て
俺は激しく後悔をする羽目になった
「神谷!よし、行くぞ!」
「の、乃木!?は?ちょ、テメェ!」
何で笑顔の乃木が俺ん家にいるのか?
何が『行こう!』なのか?
つーか、俺の腕を痛いぐれぇに掴んで、どこに連れて行こうとしてやがるのか?
まだ覚醒しきっていない頭では、言葉がすぐに出て来ねぇ
そんな俺に
「ハハハッ!そーかそーか!
休みでも俺に会えて嬉しいか!」
「なッ!?誰が!つーか、離しやがれゴラァァァァ!!」
「照れるな、照れるな!手繋いだだけで、初々しい反応して‥‥可愛いな神谷は!」
「痛ッ!どの状況見て繋いでるっつーんだ!
て、テメェどこに連れて行く気だァァァァァァ!」
手形が付く程の力で腕を引っ張る乃木に
俺は拉致られたと言っても、この際いいんだろう‥‥
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