犬と猿
3
「イヌイ、おはよう!土曜日はその、ありがとう!」
嫌な事があっても日は昇る
日曜日は腰の痛さにベッドで寝て過ごし、せっかくの休みが無駄になった
そしてまた始まった一週間
教室に入った途端、羽鳥が話し掛けてくれる
その話題はあの魔の土曜日の事で‥‥
「羽鳥ッ!いや、こっちこそボーリング‥‥サンキューな」
「いやいや全然!オレの方が感謝してもし足りないよ‥‥
あのさオレ‥‥で、デートとか初めてで、緊張でちょっと困ってたんだ
でも、シシクラとイヌイが楽しそうにしてたから、すっごい和んだ」
楽しそう?
「彼女も『仲良いんだね』だって!
すっごく楽しかったみたいで、だから一緒に来てくれてありがとうな」
「ぃ、いや‥‥」
仲がいい?
「で、あの後シシクラとイヌイは何して遊んだの?」
「あ、あぁああ遊んでなんかないッッ!」
1番聞かれたくない事をズバリと刺されて、拒否反応で発狂
した俺に
「俺達?そうだな?
汗いっぱい掛いてイイ運動したよな?」
「ひッ、ひぃいッ!?」
耳元で息を吹きかけるといった腹立つ奴のお出ましだ
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