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犬と猿
1
「羽鳥なに読んでんの?」


授業が終わって、羽鳥のとこに行くと熱心に本を読んでいた



「あ、これ?従兄弟からマンガ貸して貰ったんだ。
面白いよー!イヌイも読む?」



笑顔で「はい!」と、マンガを差し出してくれたけど



「あーー読みたいけど、羽鳥‥‥それ1巻じゃないし」

「あははっ、そっかー!」



照れて笑う姿が‥‥

かわゆい、かわゆい!
癒されるわーマジで!!
このボケッぷりも、暖っかい笑顔もサイコー!


中学からずっとこんな感じの羽鳥は、みんなのマスコット的な癒される存在

それは今も変わってなくて
いや、前以上にパワーアップしていると思う



(マジ、ギュッてしたい!!)


羽鳥のちょっとした仕草に、こんなにも翻弄されてるんだ
いつ理性がプッツンして、襲っちゃうかも‥‥



「イヌイ、だったらさ今日家においでよ!
全巻貸してもらってるから、ゆっくりオレん家で読もうよ!」

「おう!‥‥‥‥って、えぇ゙え゙ッ!」



夢?これ、夢か!?
これって、あわよくば‥‥


手なんか握っちゃったり



「あっ、今日さーみんないないんだ!
母ちゃんは旅行で父ちゃん出張だから、いっぱい遊べるよ!」

「へ?‥‥ーーーーッ!!!」

手なんかどころの騒ぎじゃねぇッ!
俺、俺‥‥


今日、大人の階段のぼっちゃうかも!!


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