犬と猿
7
「お前、馬鹿だ」
「ッ!!っな、‥に?」
「そんなに泣くぐらいなら、手ぇ出せよ!
なに我慢して恰好つけてんだ?」
「なッ!?俺は‥俺はッ!
テメェとは違うんだ!ホイホイ手なんか出せるかよ!
羽鳥にしょっちゅうベタベタしていたお前なんかに‥‥
我慢なんか知らないお前に言われたくねえッ!」
「ッたく!人の気持ちも知らねぇで」
「は?」
「‥‥からッ、お前は馬鹿なんだ!」
「このバカ、バカ言うなバカッ!」
こんなガキくさい口喧嘩とは思うけど、言い返さないと負けるッ!
その思いもあって無神経な猿を睨み上げた瞬間
陰が差し掛かった
そして
「なんッ猿く、らっ!ッ‥んふ‥‥ちょっ、んンッ!」
言葉までも奪われる感覚
柔らかいモノが押し付けられて、すぐに熱い感触が咥内に入ってきた
「ん、んっンッ」
猿倉を退かそうと藻掻いても、完全に顔を両手で固定されて押さえ込まれているこの姿勢
とてもじゃないが身動きがとれない
(な、んでッ!?)
舌が絡まり出して、ジンジンとした痺れが口から頭、腰そして足へとどんどん広がっていく
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