犬と猿
1
「なんで俺ばっかッ!元はと言えば、アイツが悪いんだろーがッ!」
今日も授業中、猿倉が仕掛けて来たチョッカイでいい迷惑をしていた俺が
俺だけが、先生の目に留まり
俺だけがッ!
放課後、先生の手伝いをしなくちゃいけなくなった
「羽鳥とタコ焼き食べるってたのにッ!」
プリントを綴じる簡単な作業だったけど、30分ぐらいは掛かったと思う
羽鳥は待ってるって言ったけど、俺の貴重な時間がァアアッ!
そうだよ、せっかくデートみたいに帰れ‥‥
(あれ?)
帰るの遅くなるのに待っててくれて
寄り道してタコ焼き食べようとか
なんかこれってさ‥‥
これって
(放課後デート‥‥?)
っぽい!
いや、っぽいじゃなくて、そうだろこれ!
「ッ、やべェ!速く教室に行こッ!」
放課後、あんまり人がいなくなった廊下をダッシュ
教室が近付いて
『好きです羽鳥くんッ!付き合って下さい』
中から女の子の声が響き渡った
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