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犬と猿
2
運動神経はイイ方だし、バスケも嫌いじゃない!
だから


「オイッ猿倉ァアアアアッ!!」

「あ?」

「次の試合ッ!!」



スーーッと目一杯息を吸い込み、俺は


「テメェのチーム負けたら、土下座しやがれェエエエエッ!」



体育館中に響き渡るだけのデカイ声で叫んだ

一瞬シーンッとしていた体育館も、直ぐさま面白がる連中の


『ギャハハハハッ!』
『まじィッ、ウケるッ!』


笑い声や、けたたましい声でざわつく
そして猿はと言うと


「いいけど?」


意外にあっさりとOKを出した
負けない自信の表れか、はたまたヤケっぱちか?
俺にしたらどっちでもいいけど。



「でも‥」


と、コートに向かおうとした俺にボソッと呟く言葉



「お前が負けたら反対に土下座な?」


上から目線で
腹立つ笑顔で
ムカつく事を口にして、挑発してきやがった


「ふんッ、上等!!」



勝機はあるッ!
猿以外たいしたことない
一人上手い奴がいても、まとまんなきゃ勝てるモンも勝てないんだよ!


「ぁ゙あ゙あ゙ーーーッ!」

とは思ってたけど‥


「どうしたバカ犬?」

「うっせー猿ッ!!これからだッ!」



やっぱ、うめぇ‥‥
デカいのに速いし、ジャンプがめちゃくちゃ高い
ボールが手にくっついてるみたいで
猿倉にボールが回るとお手上げ状態



「待ちやがれエロ猿ッ!」

「止めてみろよチビ犬!」



この野郎ッ!
そのピノキオばりに伸びた鼻‥


「ポッキリ折ってやるッ!」


勝ち誇りながら一人でボールを持っていく猿倉を阻止する為
猿の後を追っかけた


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あきゅろす。
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