犬と猿
2
「テメェ何しに来たんだよ!」
「買い物に決まってんだろ?
それよりも、お前の態度ってよ‥‥お客様は神様だろーが?
愛想よく笑えって」
「誰がッ!金積まれてもヤダね!」
テメェなんかにどう笑顔作れっつーんだよ!
さっさと帰れボケッ!
学校で会う事すら腹立つのによ!
気分悪くレジ打ち連打していると
レジカウンターに一つガムが置かれた
「ありがとうごッ‥‥‥チッ!」
「今、舌打ちしただろ?」
職業病にしてやられた‥
反射的に笑顔を見せ、つい口から出たお礼の言葉
こんな奴についうっかりさんで言っちゃうとは!
「猿、テメェに売るモンなんかねーし!」
「このッ‥‥店長呼ぶか?
店員の態度で気分悪ィなったってクレーム入れてやってもいいんだぞ?」
「テメッ!」
ニヤリとしたスマし顔がさらにムカつく!
脅す奴が神様な訳ねぇじゃねーし!
不本意極まりないけども、仕事は仕事
猿倉が置いたガムを手にし、バーコードを読み取った
ピッ‥‥
と、電子音が鳴り金額がレジに表示される
「120円です‥‥ガム温めますか?」
「は?」
「ガム、あ・た・た・め・ま・す・かッ!!」
「なに?」
店員を馬鹿にするとどうなるか目に物見せてやる!
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!