犬と猿
1
「腹減った!!」
お昼
売店でおにぎり買って意気揚々と教室に戻れば、机をくっつけて楽しそうに話をしている羽鳥と
「猿ッ!テメェ何で!」
「ぁあ?いいだろーが」
「イヌイお帰り!早くご飯食べよー」
いくねーよ!!
と、猿倉に言いたい所だけど
羽鳥が可愛く呼ぶのと
こんな奴のせいで、せっかくの昼を邪魔されたくない
そんなライバル心むきだしで、羽鳥の隣に座った
と、机を見れば
ゴチャといっぱいお菓子が散乱しているに気が付く
「すげっ!これ羽鳥の?」
チョコからスナック菓子
コンビニスイーツとたくさん‥‥
そしてなんと言っても
「うわわっ!これ新発売じゃん!
CMのやつ!俺、食べたかったやつだ!」
「イヌイ良かったね」
そのほとんどが、今食べたいと思っていたお菓子で、テンションが上がる
「羽鳥食べていい?」
聞きながらも我慢出来なくてその中の一つ、エクレアの袋を開ける
口に頬張ろうとした瞬間
「それ全部、シシクラがくれたんだ」
「ぬぐッ!?なっ!マジか?」
「なんか言いたそうだな犬井?」
コイツが!?
お菓子を好んで食べるように見えない
あんまりにもビックリして食べる寸前で止るほど
有り得ねーー
そんな顔を猿倉に向けた
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