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犬と猿
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俺がちょっとトイレに行った隙に
あいつは
あの野郎は

あの猿はッ!!!



「羽鳥、お前ちゃんと食ってんのか?細いな」

「うわっ、地味に小さいって言ってるように聞こえる!」

「ハハッ、だってよ俺の中にスッポリおさまるし」



って、笑いながら羽鳥を後ろからギュッて抱きやがった!


『キャーーッ!』

そんな、けたたましい黄色い悲鳴が鼓膜に突き抜ける


『絶対あの二人‥‥』
『だよねだよね!』


女子達がいらぬ妄想をしてるけど
そんな事あってたまるか!



「羽鳥、お前地毛?色素薄いよな?
猫っ毛だし、柔らかくて‥」

「うん!ってか、シシクラくすぐったいって!ちょっ、アハハッ」



あッ!アァアアッ!!
あの野郎ッ!


『キ、キャッ!!』


さらに耳をつんざく女子の声が響き渡る

羽鳥の髪をいじるだけじゃ留まらず
あのエロ猿ッ!!

俺だってやりたいランキングに堂々の上位を占める、髪に顔埋めるなんて事

しやがってッ!


(も我慢ならねえっ!)


俺の堪忍袋の尾がブッチリ切れた

決闘だ!
奴に決闘を申し込む!!


羽鳥の為に
俺と羽鳥の未来の為に


あの猿を打ち倒すッ!!


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