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犬と猿
2
「どうぞどうぞ!」

「ぉ、おッ、じゃまっしまーす‥」



羽鳥に誘われてから、授業なんてものは身に入る訳もなくって
放課後になるまで長い長い

でも、やっとこさやってまいりました、羽鳥宅!


よく遊びには来てるけど、今回みたく二人っきりは初めてで


(なんか緊張してきた!)


さっきからドキドキが止まらねェー



「イヌイ、オレの部屋行ってて。
ジュース持って来るから!」

「お、おうッ!」



羽鳥の部屋は二階にある
階段を少し上って、ハッとした


「羽鳥!やっぱ俺、手伝うー‥」

「うわぁあッ!!」



ガッシャン、バリンッ!ガラガラガラ‥‥


遅かったか!!
羽鳥の悲鳴と、食器が割れる音が響き渡って


「羽鳥?」

「えへへ、またやっちゃった」



キッチンを覗けば案の定、床にジュースの水溜まりに
周りには大量の破片が散乱

そのど真ん中で尻餅を着いた羽鳥が
可愛く笑っていた



「ここ片付けておくから、羽鳥はシャワー浴びて来いよ」

「うん。イヌイ、ゴメン」

「気にすんなって!ほら、ジュースでベタベタなんだからサッパリしてから遊ぼうぜ」

「うん!!」



典型的なドジっ子の羽鳥
何かするたびに無事だった事はなくって、でもそこが目を離せれない羽鳥Loveなとこの一つ


あらかた片付いて、羽鳥の部屋に入った時


トントントンッ


と、階段を上がる足音
そして


「イヌイ、お待たせ!さっぱりした」


ホカホカの湯気を立ち上らせた羽鳥が後ろから現れたのはその時だった


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あきゅろす。
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