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春夏秋冬
5


わりィ、助かったと橘にお礼を言って歩き出そうとしたら、濡れた靴下のせいで滑った

うおっ!
そのまま橘にダイブする
必然的に抱き着いた状態になるわけで


「おい、大丈夫か?」


「ごめん、滑った。もう大丈夫」


「ッ!ちょちょちょちょー待て!冬也!なに春日抱いてっ。
それも俺の前でいちゃいちゃ!喧嘩売ってるのか?あんだけ春日ちゃんは俺のだって言って」


「はぁ〜?夏、こうなった状況をお前見てただろ?何故、そこまで事実を歪んで捉える?」


「ダァーッ!なんでもいいから、春日から離れろっ!」


ベリッと橘から剥がされ後ろに向かせられる
両肩を掴まれたと思えば、佐久間が真っ正面


「春日ちゃん、平気?」


じーっと見てくる佐久間
こいつ、何なんだよ


「男の嫉妬は醜いぞ、夏」


「なっ!そんな事ないもん!俺の頭ん中は春日でいっぱいだから、しょうがないんだもん」


「だもんっじゃねぇ!この開き直り野郎がっ。さらりと恐ろしい事、ほざいてんじゃねーー」


「あっそうだ!冬也が触ったから消毒ね」


「おいッ!俺はばい菌か!」


橘、哀れ
っていうか消毒って?
そんな事が頭に浮かんでいたらばだ
ガバッと佐久間が抱き着いてきた


「ぎゃーーー!何してんだ!尻を撫でるな、揉むな!
ってゆ〜か重いんだよ、変態がぁぁぁぁ」


「ここ触られた?乳首?それともナニ?俺が触って消毒してあげる!はぁ〜癒される。
この抱き心地サイコー!」


やめろぉぉぉぉぉぉ
次の授業が始まる前まで晒し者になった事は言うまでもない



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