小説 好きの気持ち 晴風または風晴 最近私はどうも可笑しい。 頭のネジがどこか緩んでいるのか どうしても集中出来なくなってしまった。 授業中も部活中もいつでも、私の頭の中は赤いチューリップの馬鹿晴矢で埋められていた。 最悪だ…。 なんで寄りによってあんな奴なんだ!! 「好きなら告っちゃえばいいのに」 私がソファーに腰掛けていたらヒロトが話しかけてきた。 『はぁ?貴様なにを言っているんだ』 「好きなんでしょ?晴矢のこと」 …私が晴矢を好き? 意味が解らない それに私達は同性どうしだぞ? 私が答えられないでいるとヒロトがくすくすと耳元で笑っていた。 なんだコイツは!ムカついて仕方がない。 「最近晴矢が幼なじみと仲良くしてて構ってくれないんだよね?」 『っ!』 そうだ…ヒロトの言う通りかもしれない。 いや、かもじゃなくてそうなのだ。 晴矢がヒートとか言う奴の周りに引っ付いてるから ウザったくて仕方なかった。 …そうか私は晴矢が好きなのか 「ヒロト…。私達は同性同士なのだぞ?可笑しく思わないのか?」 『え?可笑しくなんかないよ☆好きなのは仕方ないじゃん♪』 それに僕も円堂くんのこと好きだしねと付け足した。 「晴矢居るんだろう?開けてくれ」 私はあのあと晴矢の部屋に急いだ。 ヒロトとあんな話しをしていたら急に会いたくなったからだ。 「―…風介?どうした?」 私が晴矢の部屋に行くのは珍しいからなのか、晴矢はビックリしたように目を見開いている。 あぁ。 君を見ると心臓が五月蝿い。 本当に私は君が好きなんだな。 「君に伝えたいことがあってな」 精一杯の気持ちを込めて 「君が好きなんだ」 そこには顔を紅に染める私と口を開けて塞がらない君がいた。 誤字があったら教えてくれると嬉しいです。 最後まで読んでくださってありがとうございました。 [戻る] |