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text onepiece 短編
泣かないで (MaA)
あいつの笑顔を見る度にどんどんどんどん惹きつけられていった。
最初に話しかけられた時、誰にも言ったことはないけれど本当はすごく嬉しかったんだよい。
仕事で籠っていると外へ連れ出してくれた。それが嬉しくって仕事を前倒しにしたこともあったなんて言ったら…怒ってしまうかねい?
皆の前でくっ付くなって言ったけど恥ずかしかっただけなんだよい。本当は俺のものだって自慢したかった。

寒いんだ。
冷たいんだ。
苦しいんだ。

目の前が真っ暗で…押しつぶされてしまいそうだよい。
いつもみたいに、俺の名前を呼んで、照らしてくれよい。

好きだったんだ。
好きだったんだ。
好きだったんだ。

なんでもっと素直に言えなかったんだろう。
なんでもっと笑えなかったんだろう。
なんで…幸せな時間が永遠に続くと思ってしまったんだろう。

愛していたんだよい。
ちゃんと…愛していた。

なのに思い出すのは俺に好きだと伝えるお前の姿ばかり。


ねぇ、マルコ。俺のこと好き?

…変な事聞くんじゃないよい。


俺はお前に何かをあげれただろうか?

愛していたよい。
愛しているよい。

何度だって言うから、
お前以外を愛したりしないから、
だからどうか…
どうか…

「泣かないでくれよい」









マルコとの出会いは船の上
けして良好な関係とは言えない中、話しかけたマルコは笑った。
その時にさ、なんか落ちちゃったんだよね。
好きだなぁ、って思ったらもう駄目だった。
深みにはまっていく行くみたいにどんどん、どんどん好きって気持ちが大きくなっていった。
くっ付くなって、怒られたこともあったよね。
でもさ、そう言うマルコの顔も真っ赤で少し口元は上がっててさ、説得力がないっつーか…。まぁ、愛されてるなーなんて柄でもないこと思っちゃってさ。


ねぇ、マルコ。
俺、さ。
マルコのことが大好きだったんだ。
誰よりも、どんな気持ちよりも、大きく大きく、好きだったんだ。
好き?って聞くと照れてそっぽを向く、マルコが大好きだった。
大好きで、大好きで、大好きで、
、、、これから先も、ずっと、ずっと、ずーーっと、愛してる。
でも、さ。
俺はもう、マルコのことを照らせないんだ。
俺じゃあマルコのことを呼んであげられないんだ。
マルコが俺のことを好きだなんてこと、ちゃんと知ってたよ。
愛されてたって、ちゃんと分かってたよ。
俺のこと、本当は忘れて欲しくないけど、忘れたっていいんだ。
違う、俺なんかよりもっとずっと素敵な人を好きになったっていいんだ。
だから、さ。
だからどうか…


『泣かないでくれよ』




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