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奇跡の雨
長い、長い、、、一日が終わった。
ビビちゃんが広場へと行った瞬間、俺達はみんなして地面に倒れこんだ。

ゾロも壁に背中を預け、ずずずと座り込んでいる。
俺も地面に這いつくばりながら、ゾロを見た。
雨に濡れた体から血が流れていた。痛々しい。
もう気を失っているかと思ったが、その翠緑の瞳は、、俺を映していた。

最後の力を振り絞り立ち上がる。
サンジはゾロの元へと歩いた。

一歩一歩が途轍もなく重く、それでも歩みを止めなかった。
崩れ落ちるようにゾロの前に座り込み、血だらけの体を包み込む。

「…さ、ん…」

「ん」

「…ちゃんと…帰っ…きた」

「…おう」

声を出すのも億劫だ。
ゾロも同じなのだろう。掠れて、途切れ途切れになりながらも、その口を開き、サンジに伝えていた。

お前の元に帰ってきた、と。

サンジは乱れる息を整えて、ゾロの額にキスを落とした。
戦いに赴く前と同じように、そして、、、愛しい気持ちを隠さないように、、、。

ゾロの顔が上がり、目が合う。



「ゾロ、俺…お前のことが、、、好き、なん、、、だ、、、、。」



言っている途中で、意識が無くなっていくのを感じていた。
ゾロも刀を抱えながら項垂れていく。



言えたかな…?
聞こえたかな…?
…まぁ、いいや。
何度だって言ってやる。
何度だって言ってやるから、、、目が覚めたら、覚悟しとけ。



そうしてサンジの意識は今度こそ本当に無くなっていった。




ーーーーーー

短くなっちゃいました。
どんどんあげていきたいです!!
さぁ、サンジくんの告白はどうだったのか!!??



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