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見てただろ、俺のこと
S視点

いつも通りに朝飯を作って給仕をして、皆が食べ終わってから後片付けをした。
それから少し溜まっていた洗濯物を片付けて、お昼の仕込みも終えた。
あとはお昼まで仕事はない。
さて、では今日の朝からずっと離れない視線の理由を可愛い可愛いマリモちゃんに聞いてみようか。

「おい、ゾロ。今日どうかした?」

「…何がだよ。」

「ん?ずっと見てただろ?俺のこと」



Z視点

昨日の夜、コックにすがり付いて寝ちまったせいでコックと顔を合わせるのが気まずかった。
しかし朝、いつものように一番最後に起こされてラウンジに行くと、コックはいつも通りだった。
…なんか悔しい。
悔し紛れにコックを眺めていると、大きな鍋いっぱいのスープが目の前に運ばれてきた。
どん、と置かれたのを見る限りそうとうな質量だろう。
ウソップあたりなら持ち上げられないはずだ。
…昨日、抱きしめられながら寝たおかげであいつの細身に見える体には以外と筋肉がついて引き締まっていることをよく分かっている。
ぽけー…としていると、スープを注いだサンジに顔を覗きこまれてしまった。

「どうした?」

「…なんでもねぇっ」

手渡されたスープは旨いけど熱くって…火照った顔を隠してくれた。



いつもの鍛練を終えた後、甲板の上で昼寝をしようと思っていると、コックが大量の洗濯物を抱えてやって来た。

…ありゃ皆が溜めてたもんまで片付ける気だな。

何となく視線を向けていると、コックがスーツの上着を脱いだ。
シャツの袖を捲り、鼻歌を歌いながら次々と洗濯物を片付けていく。
手際の良いその仕事よりも、、、日頃は見ることのないその腕や、ボタンを一つ取りネクタイを緩めたその胸元に視線を外せなくなってしまう。

………///

ナミの生温い眼差しが居たたまれない。

…くそっ。

もう寝てやる、と思うのだが、昨日は久し振りにぐっすりと寝てしまった所為で眠くない。

うぁー、と頭を抱えていると

「…おい」

…!!??

け、気配に気付けなかった…。
いつの間にかすぐ傍に来ていたサンジが心配そうにくるんと巻いた眉を下げ、俺を覗きこんでいた。

「ゾロ、今日どうかした?」

「…何がだよ。」

「ん?ずっと見てただろ?俺のこと」

…!!
気付かれてた!!

「どうした?具合悪いのか?それとも眠い?昼間だけど寝れねぇのか?」

心配そうに聞かれて…み、見とれてたなんて言えなくなっちまった…。

「…ね、、、」

「うん?」

「寝れねぇから…傍にいろっ!」

…仕方ねぇから“寝れねぇ”と本当のことだけ言ってサンジから顔を背けた。

「…おう。安心して寝ちまえ」

隣に腰かけた気配と、ふわりと飛んできたサンジの匂い…。
眠れなかったはずなのに、、、気が付いた時にはサンジが夕飯の支度を始める時間だった。
昼ご飯もすっ飛ばして眠り続けたらしい。

「サンジくんね、昼ご飯の支度の時以外はずっとゾロの傍にいたわよ〜♪」

…夜はナミにからかわれ、質問攻めにあい…昼間の視線よりももっといたたまれなかった…。



ーーーーー

サンジくん、、、男前??
ナミからゾロちゃんへの質問(尋問)の内容はまた今度書きます。
多分大分後かな…。
サンジくんを妙に意識してしまうゾロちゃんでした!!
サンジくん、心配じゃなくてもっとぐいぐい行け!!(笑)

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あきゅろす。
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