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霞宮夜の君
1
竹やぶの中に一人たたずみ、
月の光を浴びて白く輝くその美しい顔をして少年を見たとき、
和枝はあの幼い日に読んだ「かぐや姫」を思い出した。


ただ、あくまでもイメージとして浮かんだだけであって。


「おい、そこの人間。お主に世話になることに決めた。」


そう言って高飛車に言い放つ、まだ十かそこらのこの少年が、まさか本当に月の者だとは夢にも思っていなかったのである。



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あきゅろす。
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