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・11/06/17 学院 encounter:コトリ
魔方陣を先に組み込む形でもない、音声による詠唱または呪歌は聴こえなかった筈だ。常に聴こえていたならば気付く筈で、しかしそれが何らかの術を更に被せてあり聴こえておらず効果を発揮していたら。そも、聴こえぬならそれは効果を生むのか。
様々な発動方法も検討に値する。だが何れ程自然に日常へ溶け込めるか、そこが問題だ。血を媒体にするにしても、そんな様子は見受けられなかったし、魔術式も呪印も魔方陣も家の近くには無かった筈だ。となると、可能性は一つ出てくる。視覚により捉える事。だがそれだって、どうやって。母さんは受けないとしても辺りの人達が日常的に目にしているなら、矛盾も起こるだろう。ならばそれは違うのか?

考察は終わりだ。近い所まで行けた気がするが無駄だったか。それにしてもあの子が居なければ独学としても全く進まない所だった。本当に助かった。

次に会う機会は、私には分からない。もう左腕までだ。嘲笑うかのように、蝕む。理由も知らぬ、自身の命を取るでもない、どうと言う事は無い呪い、もしくは母の嘘か。呪いとして解明されなければ、私はどうしていいのか分からない。

私は、私の壊れた原因を追い求める。それでも手遅れだ。もう遅い。

もう遅いんだ。


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あきゅろす。
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