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・11/05/05 ダストマウンテン encounter:マキシム/珠/ジュリエッタ
凶族、マキシムは助けられはしなかった。半ば諦めていたのはあったが、それも彼を一人で戦わせて勝てるか否かの力量にも掛かっていた問題。勿論、私の力不足も否めない。
自覚している内は壊れていない、か。その言葉がどの程度当てになるかは流石に分からない。多分、人を殺す人という枠でしか測る事しか出来ないのなら仕方がないのだが、彼女にはどう映ったのか。あの三つ頭もリャジャも、そして他の数えきれぬ命を壊す人達も、私自身も。
私を助けた彼にはみな同じ様に映ったのだろう。確かめようが無いが、それは確かだ。

少し字が歪む。流石に左手では無理があったか。短く終わらそう。

あの雷撃は、効いた。やはり面と向かって殺し合うのには私は向かない。一つの弾丸で、一つの銃声にてその幕を閉じさせられれば良いのだが。
それでも今回は、私の為の殺しではなかったのだから。構わないと言えばそれで仕舞いだ。凶賊と同じ様な存在として、それでも機会があるのだと、私が彼等を殺さなかった道が存在したのだと確かめたくもあったがそれこそ無駄の一歩に過ぎなかったのか。

裏や表で区切れない。私は何なのだろうか。罪を背負い、それでもなお生きようとする。壊れた不良品なのか、それでもこの世界の歯車として生きれるのか。直せるのか、棄てるしかないのか。そのまま廻し続けて被害を増やすことも、自ら堕ちて砕ける事も私の選択として存在する。


それでも、

その壊れた原因は、


私が廻り続けている内に付いた傷によるものなのか。


それとも、誰かによって故意に付けられた傷によるものなのか。


それくらいは見届けてから。景色を見渡し探すとしても、その足場が屍とは皮肉だね。
それで見えるのなら、無い様な命だとしても踏みにじり殺す足を持つのなら。今更他人の命に配慮を迎える様な隙間も要らない。

下らない覚悟だとしても、罪とその覚悟を背負い歩き見付かる答えなら。

私は手を伸ばす。

その真実へと。


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あきゅろす。
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