[携帯モード] [URL送信]

☆小説☆
最遊記:三+空 〜一緒にいれば〜 おまけの三蔵編
 
ここ何日か野宿が続き、今日はなんとか街に着いた
 
部屋が二つしかとれなかったのは仕方ねぇし
 
悟空と一緒の部屋だって今更いやじゃねぇ
 
なのに、俺はなぜ怒っている――――――
 
 
 
〜一緒にいれば〜 おまけの三蔵編
 
 
 
自分でも分かっている、そんなのは
 
俺はコイツ――悟空が部屋に入ってからずっと空を見上げていることが
 
気にわねぇんだ
 
 
 
お前は何を見ているんだ?
 
何を考えている
 
 
「おい。」
「・・・なに?」
 
 
 
気付いたら声をかけていた
 
 
 
「いつまでそこでボーっとしているつもりだ。」
「んー・・・別にぃ〜・・・」
 
 
声かけてもこっちを向こうともせず答えやがって
 
イラつく俺は、誤魔化すように新聞を広げ
 
タバコに火をつけた
 
 
 
そしたら、コイツは何を思ったか変なことを聞いてきた
 
 
 
「もし三蔵がさ・・・オレと初めて会ったときにそのままおいってたら・・・どーなったんだろうな・・・」
 
 
俺は本当にくだらないと思ったから「くだらない」と答えた
 
 
 
そしたらコイツは少し俯き
「オレ、あのままずっとあの岩牢の中から出れなかったのかな・・・。」
っといった
 
 
 
 
なんつー顔してやがる・・・
 
 
内心俺は舌打ちをして
 
このバカに教えてやる
 
 
当たり前のことを・・・
 
 
 
「実際に今、出てんだからそれでいいじゃねぇか。」
 
 
 
たったそれだけのことを言っただけなのに
 
それを聞いたコイツは、少し驚いたような顔をする
 
 
じきに、その驚いたようなマヌケ面は
 
花がぱっと咲いたように笑った
 
 
 
 
あの時、俺がコイツに手を差し伸べたのは
 
“声”が煩かったからだ
 
 
後からよく考えれば、つれてくる以外にもいろいろな手段があっただろうが
 
そんなのは『後の祭り』というもんだ
 
 
 
コイツをつれてきたら
 
迷惑な“声”はとまったが
 
また離れると
 
煩く何度も呼びやがる
 
 
 
 
しょうがねぇから
 
一緒にいてやる
 
しょうがねぇから
 
傍にいてやる
 
 
 
その時からたまに聞こえる“声”のかわりに
 
太陽の光をあびて輝く花みてぇな
 
笑顔がついてきた
 
 
 
 
 
さっきまで、切なそうに空を見上げていた横顔が
 
今は嬉しそうな顔にかわっているのを確認して
 
俺は新聞の続きに目を通した
 
 
 
 
口元に笑みを残したまま・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
***あとがき***
 
前の小説の続きです☆
コレもずっと前に書いたんですけど・・・久しぶりに読んだら、酷い出来で・・・orz
修正しました♪
 
なんだかんだ言って、三蔵様は悟空のことがきになるんじゃん(^^)
フッ・・・このツンデレめっ!!!
 
ま、結局この話は、悟空の深い不安を三蔵様がズバっと解決した話です((違っ!
 
まさに、三蔵クオルティーだし(笑)

[*前へ]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!