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☆小説☆
最遊記:三+空 〜一緒にいれば〜
 
今と比べると、アノ頃は
 
生きているのか死んでいるのか
 
その真実は闇へととけていった
 
 
 
 
 
〜 一緒にいれば 〜
 
 
 
 
この旅を続けて大分たった
 
もうこの会話にもなれた
 
あの岩牢の中の冷たさもない
 
この日々を
 
俺はいつの間にか
 
ただ失わないように過ごしていた
 
 
 
旅をしていけばしていくほど
 
敵が強くなれば強くなるほど
 
俺の思いは色濃くはっきりとしてくる
 
 
 
 
「おい。」
「・・・なに?」
「いつまでそこでボーっとしているつもりだ」
悟空は窓際に座り、らしくもなく空を見ていた
「んー・・・べつにぃ〜」
 
 
 
 
『こんなの生きてりゃいつでも見れる』って前に三蔵は言った
それはそうだけど、今は・・・
 
なんとなく見ていたい
 
 
 
 
久しぶり(3日ぶりかな?)に宿に泊まり
三蔵と一緒の部屋
それはべつにいいけど
部屋の中が妙に静かに感じて
 
余計なことを考えてしまう
 
 
 
 
三蔵は新聞を広げタバコをふかしている
「・・・なぁ、三蔵」
悟空は空から目をはなし、三蔵へと向き直る
「・・・なんだ」
三蔵も新聞を見ていた顔をあげ、悟空を見た
「もし三蔵がさ・・・俺と初めて会ったときに
そのままおいてったら・・・どーなったんだろうな・・・」
 
 
 
 
俺は多分、その光りを忘れることができない
 
黄金の太陽が目の前に現れたとき
 
身体の底からわきでるなにかがあったから
 
 
 
 
「フン、くだらんな・・・」
三蔵は本当に興味のなさそうに言い、新聞に目を戻す
 
「俺、あのままずっと岩牢から出れなかったのかな・・・?」
 
俺は真剣に思ってんのに、真実を知りたいのに
やっぱ、三蔵ってカンジ?
 
 
 
俺があそこから出れたのは本当に偶然だったのかもしれない
三蔵が来なければ、冷たい朝も、寂しい夜もあのままずっと繰り返していた
 
 
 
 
「・・・だが実際に今、出てんだからそれでいいじゃねぇか」
三蔵は何を当たり前のことを聞くんだ、と言わんばかりの顔をしている
 
 
あぁ・・・そっか、今がそうならそれでいいんだ・・・
 
 
 
今思えば、俺はずっと『誰か』を呼んでいた
 
それで、三蔵が来てくれたんだ
 
だから『偶然』なんかじゃないんだ
 
 
 
 
「へへへ・・・そーだな!!」
 
 
 
俺は空を見上げるのをやめた
 
そのかわりに、三蔵と一緒にいよう
 
 
 
今は――――― それでいいかな・・・って
 
真実をとかした闇なんか
 
この太陽の傍にいれば
 
この太陽と一緒にいれば
 
さがす必要なんかないように思えたんだ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
***あとがき***
 
あぁああぁ・・・orz
微妙なカンジ・・・? 三+空ですよ一応
結構前に書いた小説を、ちょっとアレンジしました☆

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