ソーイングセット
[動物事情]
〜馬鹿と動物は同族なのさ〜
穏やかな昼下がり
理事長の趣味で植物の生い茂る屋上で
何故か生息しているキジを眺めながら、これまた何故か生息しているニホンザルを抱きしめて親友そのAが口を開いた
「なぁなぁ有志ぃ…昨日告白された子オーケーってほんとぉ?」
どこでそんな噂が流れてんだか…。勝手なこと言うなっつーの
んーでも拓が騙されてんの見て高みの見物(?)もいいかもっ
『さぁどうだろうね』
バーカめ
「そかぁ断ったのかぁあの子有志のストライクゾーンど真ん中だったから俺てっきり」
『…………………(つまんねぇなぁつまんねぇなぁつまんねぇなぁアホ)・・・・・・』
「?」
『いや・・あれは・・、そう、そう!
正しくは真ん中右斜め上だったよ、うん。それにあの子とは根本的に趣味が合わなかったし』
「もったいねぇなぁお見合じゃねぇんだから気楽に行けばいいんじゃない?」
『うっせ。だって明らかにあいつダメだもん』
「なんでぇ?」
『なんでってあんな自殺志願者、手に負えないって』
「自殺志願しゃあ?」
『ああ…告白がいきなり"一緒に心中してください"だからね』
精神いってるね、きっと。
絶望先生じゃないんだから。
「ああそれは、…断るな」
『だろ?思い出しただけでも気持ち悪いっ』
「ひでぇ言われようだな。その子も」
『もーいいだろ?終わったことだ。それより腹減った。功まだ??』
「委員会だってぇ」
『ふ〜んじゃあ先に飯食っちゃおうぜ?』
一応、同意を求めておいたけどき「既にパンを頬張るじゃん」とか笑われたけどけどそれは睨んで黙らせて、んじゃあ二個目と新たに袋を破った時、
「うわっなにそのパン!!新作!??超旨そぉじゃん。一口ちょーだい」
つーもんだから
『ええよ。はいあーん』
パンを丸ごとさしだす
「あーん」
『旨いか?』
「旨い」
『そかじゃーはいっ』
「ん?なにかなそれは」
それ=差し出された俺の手つまり
『パン代120円っす』
「はぁ??一口もらっただけじゃん」
『いーの。俺、もう一個食べたいの!食ーべーたーいーのー!!』
「可愛く言ったってダーメー」
『むーじゃあ金出せ??』
「もっとダメじゃんっ!!」
『だぁーせぁーー!!』
そう言って正面から拓に向かって飛びつく。
俺の行動に拓が抱いていた猿が逃げ出した。
「うわっ有志重いぃ乗っかるな退けっ潰れるっ」
『出せ出せ出せ〜〜!!!』
足をバタバタバタと動かして叫ぶ。
「うぐっ」
何事かと寄ってきた動物が背中に乗った。
う、うさぎぃ?
更にさっきの猿、羊、ハリネズミも集まって来る。
「おま゙え゙ら便乗ずんな!!退げ〜〜!!!」
『ゔ〜なんが出るゔぅ〜』
お陰で食欲が低下しました…‥いや、やっぱ生命力が……‥
5分経過
10分経過
ガチャ
「有志ぃー拓ぅーわりー委員会が長引いて……
って何やってんの?二人とも」
『「あ゛功。へるぶみ゙ぃ〜!!』」
もう嫌!飽きたっ
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